現在RSウイルスが一部で流行しているらしいのですが、うちの子たちも流行にのってしまったようです。
その経過について、まとめてみます。
RSウイルスとは
バラミクソウイルス科のニューモウイルス亜科に属するRNAウイルス。といっても???だと思いますので、簡単に。
普通感冒(いわゆる風邪)を引き起こすウイルスは数え切れないくらいありますが、小児の場合、RSウイルスが最も頻度の高い病原体と言われています。
つまり、子供が風邪をひいたらRSウイルスの可能性が高いってこと。
でも、喉の風邪とかいうのはまた別のウイルスで、ライノウイルスとかいうのが最も多くて、RSよりかかりやすかったりするらしいです。
症状は!?
鼻水、鼻づまり、くしゃみの風邪の3大症状です。
先ほど書いたように、喉の痛みがある時は、また別のウイルスがいるってこと。
そして、このRSウイルスで厄介なのは生後6ヶ月までの乳児が感染した場合、急性細気管支炎を引き起こし、呼吸困難をきたす恐れがあることなのです。
急性細気管支炎って!?
1歳以下の小児に後発する疾患で、気管支よりももっと先の細い気管支が狭くなったり、塞がってしまうことで、喘鳴が生じます。
呼吸困難が酷くなると、体全体で呼吸をしようとするため、みぞおち辺りがペコペコ凹んだり、呼吸の回数が多くなったりするのです。
原因で一番多いのは、やっぱりRSウイルス。
感染経路は!?
主に飛沫感染と手指を介した接触感染です。
くしゃみなどの飛沫によって他の人に移ったり、ウイルスのついた手で触ったものを他の人が触れることで感染が広がって行くのです。
保育園とかに通っている場合は、正直もう防ぎようがないとも思う・・・(-_-;)
検査・診断方法は!?
一般的な風邪は基本的に検査はせず、対処療法がほとんどですが、RSウイルスは検査キットがあります。
インフルエンザの検査の時によくやる、あの鼻の中に綿棒を入れるあの検査方法で、短時間で診断することが可能なのです。
治療方法はあるの!?
残念ながら、RSウイルス自体に効く治療法はありません。咳や呼吸困難に対する対処療法を行うだけなのです。
基本的には
- 痰を出しやすくする
- 気道を広げて呼吸を楽にする
あたりの薬が処方されることが多いと思います。
呼吸困難や喘鳴が強いようなら、ネブライザーでの吸入が実施されることもあります。内服薬よりも、直接患部(気管支)に薬液が届くため、即効性はバツグンですから。
免疫はできるの!?
こちらも残念ながら、「1度かかれば、もうかかることはない」という訳にもいかないのです。
さすがに同じシーズンに2回も感染することはないらしいのですが、また来年にかかることも十分にあり得ます。
ですが、年齢も大きくなるにつれて、症状が軽くなるため、重症化はしにくいといえます。
ウチの感染状況の報告
RSウイルスの基本は上で書いたとおり。
ではウチの場合はどうだったのでしょうか!?
保育園から貰ってきた長男
事の始まりは、2歳の長男(3人のうち2番目)が咳をし始めたことでした。
風邪か喘息の発作か分からず、様子を見ると、喘鳴が。
息子はちょくちょく喘息発作を起こして、吸入してもらっているので、いつも通り、かかりつけの小児科で吸入をしてもらい、喘息の軽い発作でしょうとのことで、落ち着いたので帰宅。
しかし、また夜中(睡眠中)に喘鳴が。本人も寝てはいるけど寝苦しそうにゴロゴロ。
いつもは1回の吸入で治るのに・・・なんて思いつつ、今度は夜間診療で吸入をしてもらう。
また喘鳴は良くなったので帰宅となったが、ちょっと不安になる私。
朝までよく眠れたが、起きるとやっぱり喘鳴。
さすがにいつもとは違うと思い、詳しく検査をしてくれる総合病院へ。
そこの先生も、「こんなに吸入して良くならないってことは、喘息じゃなくて何かいるはずだよ。」
とすぐに検査をしてくれた。
結果RSウイルス。
実はこの時点でやっと熱が上がってきたところだった。2つの病院でみてもらったときは36度台だったので、医師もRSウイルスを疑わなかったみたい。
まぁ、原因がわかってよかったけど、一番の不安は3番目への感染(´・_・`)
まだ1歳だし、かかったら重症化するかも・・・(*´Д`)
以前一番上の長女がRSになった時も気管支炎が悪化して、入院騒動になったのをを思い出してかなり不安になった。
その後、長男は自宅での吸入と内服でかなり良くなったが、同時に3番目に咳と鼻水が・・・(T-T)あー絶対嫌な予感しかしない。
結果、3番目もRSウイルス確定。
同じように自宅での吸入と内服をしたが、3番目は呼吸はキレイのままだった。
3番目と一緒くらいに1番上の長女も「鼻水が出る〜」と訴えていた。やっぱり兄弟間では防ぎようがないのだろうか。
もぅどーにでもなれ!!とやけくその私。
でも1番目は鼻水だけで済んだらしい。
すぐ元気になったので、受診もせず。
ちなみに私ら両親は何もなし。
ただ、3番目の咳と鼻水は1週間以上たった今でも続いている。長期化することも多いらしい。
とこんな感じ。
ウチの経過から分かること
- 小さい子は重症化に注意が必要。(これは基本)
- 子供によっては年齢に大きくても重症化&長期化することもある(特に喘息になりやすい子は注意)
- 熱は最初から出ない場合もあるため、喘息発作との鑑別も大事
兄弟間での感染を予防するためにできること。
ウチの場合は見事に3人が感染しましたが、RSウイルスは飛沫感染のため、基本的な手洗いやうがい、咳エチケットを徹底すれば、予防することが出来ます。とは言っても、マスクや手洗いが十分に出来ない乳幼児などは、どうしても感染リスクが高くなってしまいます。兄弟でおもちゃなどを共有していたらなおさらです。
ですので、親が手洗いのサポートをする、咳が出る子はマスクをしたり、兄弟とは別の場所で遊ばせるなどの配慮が必要になります。
家族みんながダウンしてしまわないよう、これからの季節気を付けていきましょう。